現在(げんざい)、化学電池には、使い切りの「一次電池」、充電して繰り返し使える「二次電池」など大きく分けて約40種類。さらに形や大きさなどで細かく分けると約4000種類あります。 化学電池にはこのほか「燃料電池(ねんりょうでんち) 」、そして物理電池として「太陽電池」があります。
化学電池の場合、「プラス極材料」と「マイナス極材料」の2種類の物質と、「電解液(でんかいえき)」からできています。電池はこの3つの材料の組み合わせによって作られています。 例えば、アルカリ乾電池の場合、「プラス極材料」として二酸化(にさんか)マンガン、「マイナス極材料」として亜鉛(あえん) 、「電解液(でんかいえき)」として水酸化(すいさんか)カリウムなどのアルカリ性の水溶液(すいようえき)を使っています。
電池の名前は、使う材料からおもに付けられています。 (例)
電気の「入口」と「出口」のようなものです。電気は、プラス端子(たんし)(出口)から出てマイナス端子(たんし)(入口)に戻ります。また、この電気の流れを電流といいます。
磁石(じしゃく)のN極・S極は磁力線(じりょくせん)の方向を表し、電池のプラス極・マイナス極は電気の流れる方向を表します。関係はありませんが、考え方としては近いかもしれません。
電気をためる「池」という意味からです。小さい電池の中に、電気「エネルギー」がたくさんつまっています。
乾電池の「使用推奨期限(しようすいしょうきげん)」がそれにあたります。乾電池は使用推奨期限内ならJISの規定(きてい)する性能を保てます。
記号に使われているローマ字は、電池の種類と形を表しています。
※1 マンガン乾電池は、形状記号のみで表します。 ※2 実例として、NH、HH、THなどが用いられる場合があります。 ※3 実例として、N、Pなどが用いられる場合があります。 ※4 実例として、CG、ICP、LIP、U、UPなどが用いられる場合があります。
アルカリ乾電池の場合、電解液(でんかいえき)に強いアルカリ性の液体を使っているので、万一この液体が肌にふれると化学ヤケドをする恐(おそ)れがあり、大変危険です。
「木炭電池」や、レモンなどを使った「くだもの電池」など身近なも ので作ることができます。 プラス極とマイナス極と電解液(でんかいえき)の3つの材料が合わさって電気が生まれます。レモンでは果汁が電解液(でんかいえき)の役割を果たします。他にリンゴやグレープフルーツなどのくだものや、じゃがいも、肉など、水分を含んだものなら大丈夫です。水分のないパンなどでは電池は作れません。
鉱山(こうざん)から天然のマンガンをとって、手を加えて、二酸化(にさんか)マンガンを作っています。 現在(げんざい)では人工的にできる二酸化(にさんか)マンガンが多く使われています。
太陽電池です。 一般的には化学電池には使える時間に制限(せいげん)があります。しかし太陽電池は、太陽の光がある限(かぎ)り、壊(こわ)れない限(かぎ)り半永久的(はんえいきゅうてき)に使えます。
電池と電気とは違います。 「電気」とは、電子の流れで発生したエネルギーのことで、「電池」とは、電気を起こすものです。
「本」や「個」を単位としています。マンガン乾電池やアルカリ乾電池では「1本、2本」と数えますし、ボタン電池などは「1個、2個」と数えます。
乾電池に使われていた水銀は、マイナス極材料の亜鉛(あえん)の表面を覆(おお)って乾電池の保存性(ほぞんせい)を高めていましたが、1991年(平成3年)にマンガン乾電池で、1992年(平成4年)にはアルカリ乾電池で、水銀使用ゼロを実現(じつげん)できました。水銀電池は1995年(平成7年)に日本国内では生産を中止しています。
電池の種類によっても違いますし、使用機器、使用状況(しようじょうきょう)、使用環境(しようかんきょう)などによっても変わってきます。
電池について