リチウム一次電池・ボタン電池について

Q1. ボタン電池ってどんな電池ですか?

小さなボタンのような形をした電池の呼び名で、一般的に酸化銀電池さんかぎんでんち空気亜鉛電池くうきあえんでんち、アルカリボタン電池などがあり、使われている材料によって性能や特徴とくちょうが違います。また使用に適している機器によって使い分けされています。

Q2. 酸化銀電池さんかぎんでんちってどんな電池ですか?

電圧が非常に安定しているのが大きな特徴とくちょうです。寿命じゅみょうがくる直前までほぼ最初の電圧を保つため、カメラの露出計ろしゅつけい、クォーツ時計などデリケートな電子機器に使われています。

Q3. 空気亜鉛電池くうきあえんでんちってどんな電池ですか?

プラス極材に空気中の酸素さんそを使うためプラス極材のためにスペースがいりません。電池の中にマイナス極材の亜鉛あえんをたくさんつめることができ、小さくても大きな容量の電気を取り出すことができます。補聴器ほちょうきやページャーなどに使われています。

Q4. 空気亜鉛電池くうきあえんでんちは空気で電気を起こすのですか?

マイナス極材に亜鉛あえん、プラス極材に空気中の酸素さんそが使われている電池です。電池の底には外から空気を取り入れるための小さな穴があいています。穴をふさいでいるシールをはがすと、そこから空気中の酸素さんそが入り、化学反応によって電気が起こります。

Q5. アルカリボタン電池ってどんな電池ですか?

酸化銀電池さんかぎんでんちはプラス極材に使う材料が高価なため電池も高くなってしまいます。そこで比較的ひかくてき安い二酸化にさんかマンガンを使ったのがアルカリボタン電池です。防犯ぼうはんブザーやおもちゃなどに幅広く使われています。

Q6. リチウム一次電池、ってどんな電池ですか?

コイン形・円筒形えんとうけいなどといった小型で高い電圧、大きな電流で長持ちする電池です。しかも用途ようとによっていろいろな形状のものが作られるため、使われる範囲はんいが広がってきています。
円筒形えんとうけいリチウム一次電池は、ハイテク時代の重要な役割を担う電池です。たとえば、コンピューターやビデオデッキのメモリーバックアップ(記憶保持機能きおくほじきのう)などに使われています。
コイン形リチウム一次電池は、カメラや電子手帳などに安定した性能を発揮はっきします。
その他、ピン形リチウム一次電池は夜釣り用電気ウキの電源として、またペーパーリチウム一次電池は、うすいメモリーカードやICカードに使用されています。リチウム一次電池なら5〜10年くらいは交換こうかんなしでも大丈夫です。

Q7. 同じサイズで型番の違うボタン形の電池がありますが、その違いは何ですか?

使っている材料の中の作りが違うので、パワーの違いや寿命じゅみょうも違いがあります。

Q8. 水銀電池は、なぜ使われなくなったのですか?

1990年前後に、「使い終わった乾電池に含まれている水銀が、ゴミ処理しょりの時に外に出て、環境かんきょうに悪い影響えいきょうがでるのではないか」ということが社会問題になり、みんなの不安をなくすため乾電池の水銀使用をなくしました。
(マンガン乾電池は、1991年に、アルカリ乾電池は、1992年に、ボタン形の水銀電池は、1995年に日本国内での生産を中止しました)