事業概要
電池工業会は「電池」を中心に次のような具体的活動を行っています。
(1)電池に関する規格・基準の標準化事業
日本産業規格(JIS)については、経済産業省のご指導に基づき、電池および器具に関するJISの制定、または改正の原案作成を行っています。
IEC国際規格については、TC21(二次電池)、SC21A(小型二次電池)およびTC35(一次電池)の審議メンバーとして参加し、IEC規格の推進に協力しています。また、TC35では、わが国がSecretaryを担当し、IEC幹事国業務を推進しているほか、SC21AではWGのConvenerを務めるなどの活動を行っています。
電池工業会規格としては、SBA規格として、電池および器具関係についての規格、基準等の制定ならびに改正を行っています。
(2)使用済み電池の再資源化推進事業および環境保全対策
使用済み蓄電池については、「再生資源の利用の促進に関する法律」ならびに「廃棄物の処理および清掃に関する法律」に基づく使用済み蓄電池の収集の促進ならびに再資源化事業の支援を行うとともに、鉛蓄電池の収集・リサイクルの広報活動、また、小型充電式電池の収集・リサイクル活動は一般社団法人JBRCが行っています。
一次電池については、使用済み乾電池の再資源化技術の研究開発などを積極的に推進しています。
国際的には、日欧米三極会議(TWG)に参画するほか、欧米における関連会議への出席、OECDワーキンググループへの参画などを通じ、情報交換と国際協同歩調に努力しています。
環境保全への取り組みは、水質汚濁防止法、大気汚染防止法などの国の規制に適切に対応できるよう努力しています。
(3)消費者安全対策事業
電池は多種多様な用途に活用され、一般消費者の生活・文化の向上に寄与していますが、使用にあたっては、当然安全確保が重要な課題です。このため、電池および器具の安全確保への努力はもとより、電池の正しく上手な使い方の啓発活動、製造者責任に関する法律(PL法)に基づく表示、または、取り扱い説明書等の正しい表示方法の推進等、電池および器具の安全対策事業を推進しています。
(4)電池に関する普及啓発等広報事業
電池工業会の活動状況等を掲載した機関誌「でんち」を毎月発行しています。また、毎年11月11日から12月12日までを電池月間と定め、電池の日、バッテリーの日に関して、各種広報活動およびイベントを行い、電池の普及啓発を実施しているほか、各種関連展示会への出展、啓発用パンフレット等の発行および配布を行っています。
(5)調査・統計事業
電池業界の事業活動を紹介するため、電池および器具の生産、流通および消費に関する調査を行い、機関紙などに掲載して各種機関・団体への情報を提供しています。
(6)整備技術者教育および蓄電池設備型式認定事業
消防設備等に使用されている非常電源用蓄電池設備は、火災等の際常用電源が遮断された場合において有効に作動することが必要です。このため、消防庁ならびに建設省のご指導に基づき、製品の構造および性能等の型式認定事業および蓄電池設備の整備資格者の技術講習等教育事業を実施しています。
(7)内外関係機関などとの交流活動
国内の関連業界との情報交換はもとより、日欧米電池業界との交流、日中電池工業会との交流等を実施しています。
(8)その他
電池工業に係る環境保全および労働安全衛生対策の推進ならびに業界発展のために必要な諸活動の積極的推進を図っています。
電池工業会のリサイクル活動
限りある資源を大切にしたい、美しい地球を守りたい。それは、現代社会を生きる私たちみんなの願いです。
そのために、鉛電池(バッテリー)は、古くから回収活動が進められ、現在ではシステマティックなリサイクルの流れが維持持続されています。
一方、ニカド電池やリチウムイオン電池等の小型充電式電池のリサイクル活動は、貴重な地球の資源であるニッケルやカドミウムやコバルト等の有効利用と、環境への影響を防止するために、地道で着実な取り組みが必要です。資源、環境といった地球の未来を左右する問題を解決するために…。
これからも前向きに、そしてダイナミックにリサイクル活動を展開し、皆様とともにその輪を大きく拡げていきたいと思います。