日本市場におけるリチウムイオン電池のリサイクルマーク表示について
1.背景
- 日本では、「資源の有効な利用の促進に関する法律」により、リサイクルマークの表示と使用済み小型充電式電池の回収と再資源化が義務付けられています。また省令で小型充電式電池の再資源化の目標値が決められており、リチウムイオン電池は、30%以上となっています。
- 電池のリサイクルエ程において、現行の技術では、スズ(Sn)とリン(P)を有用な主金属から分離する事は非常に困難となっています。
- 電池工業会は、電池リサイクラーより、ある閾値以上のスズ、リンを含有するリチウムイオン電池を特定するため、これらの電池に対して、追加のマークを表示して欲しいとの要請を受けました。この要請に対し、電池工業会で検討した結果、自主協定のガイドラインに追加のマークを表示する事を決定いたしました。
2.表示と算出方法
- 例:スリーアローマークの近隣に"Li-ion00"の表示
最初の番号:正極活物質中の最大含有金属
0:コバルト
1:マンガン
2:ニッケル
3:鉄
2番目の番号:主金属のリサイクルを阻害する金属
0:無し
1:単電池重量に対して単電池含有分のスズ(Sn)が、1.0wt%を超えて含有
2:単電池重量に対して単電池含有分のリン(P)が、0.5wt%を超えて含有
Li-ionの次の2つの番号は、電池工業会の推奨事項です。
小型充電式電池の回収・リサイクルを実施している一般社団法人JBRCでは、JBRCの会員企業に2つの番号の表示を義務付けています。なお、2つの番号は、認証など不要ですが、必ず電池メーカに確認してください。