電池について

Q1.電池の種類はいくつありますか?

現在げんざい、化学電池には、使い切りの「一次電池」、充電して繰り返し使える「二次電池」など大きく分けて約40種類。さらに形や大きさなどで細かく分けると約4000種類あります。
化学電池にはこのほか「燃料電池ねんりょうでんち 」、そして物理電池として「太陽電池」があります。

Q2. 電池は何からできているのですか?

化学電池の場合、「プラス極材料」と「マイナス極材料」の2種類の物質と、「電解液でんかいえき」からできています。電池はこの3つの材料の組み合わせによって作られています。

例えば、アルカリ乾電池の場合、「プラス極材料」として二酸化にさんかマンガン、「マイナス極材料」として亜鉛あえん 、「電解液でんかいえき」として水酸化すいさんかカリウムなどのアルカリ性の水溶液すいようえきを使っています。

Q3. 電池の名前はどうやって付けられていますか?

電池の名前は、使う材料からおもに付けられています。
(例)

  • マンガン乾電池は、プラス極材料の「二酸化にさんかマンガン」から。
  • アルカリ乾電池は、電解液でんかいえきが「アルカリ性」だから。(アルカリ乾電池はもともと「マンガンアルカリ乾電池」と呼ばれていましたが、のちに「アルカリ乾電池」となりました。)
  • リチウム電池は、マイナス極材料の「リチウム」から。
  • ニカド電池は、 プラス極材料の「オキシ水酸化すいさんかニッケル」の『ニ』と、マイナス極材料の「カドミウム」の『カド』から。

Q4. プラス端子たんしとマイナス端子たんしはどうしてあるのですか?

電気の「入口」と「出口」のようなものです。電気は、プラス端子たんし(出口)から出てマイナス端子たんし(入口)に戻ります。また、この電気の流れを電流といいます。

Q5. 磁石じしゃくのN極・S極は、電池のプラス極・マイナス極と関係がありますか?

磁石じしゃくのN極・S極は磁力線じりょくせんの方向を表し、電池のプラス極・マイナス極は電気の流れる方向を表します。関係はありませんが、考え方としては近いかもしれません。

Q6. 電池はなぜ「池」という漢字を使うのですか?

電気をためる「池」という意味からです。小さい電池の中に、電気「エネルギー」がたくさんつまっています。

Q7. 電池にも使用期限はありますか?

乾電池の「使用推奨期限しようすいしょうきげん」がそれにあたります。この期限内に使用することをおすすめします。 「使用推奨期限」の表し方は、月-年の順で表示し、次の2通りがあります。

06-2032 : 2032年6月

06-32 : 2032年6月

Q8. 電池に書いてある記号は何ですか?

記号に使われているローマ字は、電池の種類と形を表しています。

※1 マンガン乾電池は、形状記号のみで表します。
※2 実例として、NH、HH、THなどが用いられる場合があります。
※3 実例として、N、Pなどが用いられる場合があります。
※4 実例として、CG、ICP、LIP、U、UPなどが用いられる場合があります。

Q9. 電池の液もれは体に害がありますか?

アルカリ乾電池の場合、電解液でんかいえきに強いアルカリ性の液体を使っているので、万一この液体が肌にふれると化学ヤケドをするおそれがあり、大変危険です。

Q10. 電池は自分でも作れますか?

「木炭電池」や、レモンなどを使った「くだもの電池」など身近なも ので作ることができます。
プラス極とマイナス極と電解液でんかいえきの3つの材料が合わさって電気が生まれます。レモンでは果汁が電解液でんかいえきの役割を果たします。他にリンゴやグレープフルーツなどのくだものや、じゃがいも、肉など、水分を含んだものなら大丈夫です。水分のないパンなどでは電池は作れません。

Q11. 二酸化にさんかマンガンはどうやって作るのですか?

鉱山こうざんから天然のマンガンをとって、手を加えて、二酸化にさんかマンガンを作っています。
現在げんざいでは人工的にできる二酸化にさんかマンガンが多く使われています。

Q12. どんな電池が一番長持ちしますか?

太陽電池です。
一般的には化学電池には使える時間に制限せいげんがあります。しかし太陽電池は、太陽の光があるかぎり、こわれないかぎ半永久的はんえいきゅうてきに使えます。

Q13. 電池と電気は同じですか?

電池と電気とは違います。
「電気」とは、電子の流れで発生したエネルギーのことで、「電池」とは、電気を起こすものです。

Q14. 電池を数える単位は何ですか?

「本」や「個」を単位としています。マンガン乾電池やアルカリ乾電池では「1本、2本」と数えますし、ボタン電池などは「1個、2個」と数えます。

Q15. 「水銀0」の表示をよく目にしますが、水銀を使っている電池があるのですか?

乾電池に使われていた水銀は、マイナス極材料の亜鉛あえんの表面をおおって乾電池の保存性ほぞんせいを高めていましたが、1991年(平成3年)にマンガン乾電池で、1992年(平成4年)にはアルカリ乾電池で、水銀使用ゼロを実現じつげんできました。水銀電池は1995年(平成7年)に日本国内では生産を中止しています。

Q16. 電池の寿命じゅみょうはどれくらいですか?

電池の種類によっても違いますし、使用機器、使用状況しようじょうきょう使用環境しようかんきょうなどによっても変わってきます。