一般社団法人 電池工業会
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・バッテリの役割

・バッテリの構造

・バッテリ形式の読み方

・バッテリの点検・保守方法

・バッテリあがりについて

・バッテリのQ&A

・バッテリの化学反応

 
バッテリあがりについて

バッテリあがりには大きく分けて2つの要因があります

バッテリが放電状態(充電して回復するもの)
バッテリの寿命(充電しても回復せず、内部の極板が劣化しているもの)
電気の使用量が充電する量を上回って、充電不足の状態を言い、充電すれば回復し使用可能な状態になるものです。これがバッテリトラブルの中で最も多く発生しています。
バッテリ内部の極板が劣化し、蓄電量が少なくなるため電気容量が低下しエンジン始動できない。充電してもすぐに使用できなくなります。

バッテリが放電を起こす使用状況
長期間車に乗らなかったり、普段あまり車を使用しない。
・ライト点灯などの電気負荷を使用したまま気づかずに放置した。(単純放電)
・前日に夜間走行し、渋滞路走行が多かった。
・エンジンを停止した状態で電気負荷を多く使用。
シビアコンディションで使用した。
バッテリの寿命が短くなる使用状況
・雨天時しか車を使用しない、たまにしか車を使用せず走行する距離が短い。
・消費電力の大きな電装品を装着している。
・高温下での使用が多い。
シビアコンディションで使用した場合。

▼ アドバイス
バッテリあがりが起きた場合の処置
1、ブースタケーブルによる救援。
2、充電器で充電する。
バッテリあがりを起こしにくくする
・定期的に車を走行させる。
・充電器で定期的に充電する。
・充電しても回復しなかったら交換してください。
※1
スタータが回りエンジンがかからない場合は、バッテリの問題ではなく車側の問題です。車の点検をしてください
※2
ブースタケーブルの使用について(車の取扱説明書にも掲載)
車を長期間使用しない場合
車は使用していないときにも、コンピュータ、時計、カーナビ、オーディオなどのバックアップ電源としてバッテリから電気を常時取出し(暗電流といいます)ています。 一般的には10〜30mA(0.24Ah〜0.72Ah/日)消費していますので、何日も車を使わないとバッテリがあがってしまいます。エンジンの始動限界は、一般的に、バッテリ容量の60%〜70%程度の放電で始動できなくなる恐れがあります。例えば27Ahのバッテリであれば、27Ah×0.7=18.9Ah消費するとエンジンがかからなくなります。暗電流が30mA であれば、18.9Ah÷0.72Ah/日≒26日でエンジンがかからなくなります。上記の例では、車に乗らないと1か月も持たずにバッテリあがりを起こすことになります。 このような場合は、エンジンをかけて走行することにより、オルタネータから充電されますので、バッテリあがりを防止できます。エンジンをかけているだけでは充電量が少なく、効果はあまり期待できません。近年はエンジンをかけているだけでは、オルタネータが発電しない車もありますので、走行することが最も重要となります。 また、定期的に充電器でバッテリを充電する方法があります。


シビアコンディションについて
一般的な使用状況より厳しい使用状況を「シビアコンディション」と呼んでいます。(自動車の取扱説明書にも記載) "「シビアコンディション」では、部品の劣化度合いが一般的な使用状況とは著しく異なる場合があります。 このような「シビアコンディション」に備えて、特別な点検整備を設定しています。"

表 走行条件とシビアコンディションの目安(一例)
走行条件 走行条件の目安
(1)走行距離が長い 20,000Km/年以上
(2)短距離走行の繰り返し 1回の走行距離が短く、水温(各部の温度)が低い状態での走行が多い走り方をする場合 8km/回
(3)低速走行やアイドリング状態が多い 走行距離の30%以上が30km/h以下に該当する場合
備考:ご使用車両の取扱説明書をご参照ください。


・充電による点検は、充電開始前に精製水で液量調整し普通充電電流で行う。
・電圧が10V以下に低下している過放電バッテリは、充電初期に極端に電圧を上げないと電流が流れにくい。
・サルフェーションを起こしているバッテリは、充電を十分に行えば一応は使用できるが、長時間の使用に耐えることは期待できない。
・充電終期の電圧は15V以上あるか、電解液比重は1.25以上あるか、ガッシングがあるか、ばらつきはないか、温度上昇の異常はないか。


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